【問答録】Q.現代以前の「子ども」 について
Q.現代以前の「子ども」について
蒼「なんか、産業革命あたりって、子どもが「小さな大人」だと思われていたわけじゃないですか。てことは、30歳と9歳が同じ環境で働く。給料をもらう。明らかに8歳のほうが生産力が低いのに、責められず、30歳と8歳が同じカテゴリに分類される。それって、今ほど「大人」の基準が厳しくなかったって事なんじゃないですか?」
P「それはそう。昔は「子ども」はいなかったしね。子どもと大人の線引きをしようってなったのはそんなに昔じゃない。」
蒼「「子どもがいなかった」って、小学生中〜高学年あたりの子どもたちを大人として認識することはできると思うんですけど、ホニャホニャしてる新生児とかまだ家族の手伝いすらできない齢の子どもはどう扱われてたんです?」
P「人間と言うよりは動物に近いイメージだったと思う。赤子をフリスビーとして投げて殺した事件すらあったぐらいだし。7,8歳までは人間じゃなかったんだ」
蒼「ああ、たしかに、7つまでは神さまからの預かりもの、みたいな。ポコポコ死ぬからもういいやって感じだったのかもしれませんね。それはそうと、動物寄りでも完全なる動物でもフリスビー扱いするのはどうかと思いますけど………。」
蒼「話は戻りますが、「子どもと大人の線引きをしようってなったのはそんなに昔じゃない。」ってPさんはいいましたけど、じゃあ様々な部族にある成人の儀はどうなるんですか?ずっと前からあるものですよね?集団に「おとな」と「子ども」が居たんじゃないですか?」
P「いや、それもやっぱりさっきの話で、成人の儀って、名前の通り人と成る儀式だから、それを受ける前は人間じゃないの。長らく人類は動物と大人で、最近ヨーロッパから子どもと大人という概念が輸入されてきたんだよ。」
蒼「子どもがいないのなら、もしかして大人って概念もなかったんですか?ある程度立って歩けて走れて喋れるやつはみんな「人間(男/女)」ってことですか?」
P「いい発想!たぶんそう!」